或る人の記憶

生きづらさを抱えた人間が日々感じたこととか買ってよかった物とか作ったごはんとか色々書いてくブログです。

狂いきれなかった私たち

狂えてしまえれば楽だった。

いい子を演じるしかなかった。

いじめられるのは恥ずかしくて、ばれないように毎日学校に行った。

 

普通だと思われたくて必死で演じていた。

だけど普通を演じた結果、普通じゃない部分を隠せないと失望された。

 

自分を安売りした。

自分を大切にするということを知らなかった。

なんでもさらけ出して、言わなくていいことまで言った。

 

理由なんてなかった。

聞かれたから答えただけだった。

だけど、あなたたちには知ってほしくて、聞かれてないのに色々言った。

 

だけど、全てを知ってもらわなくてもよかったのかもしれない。

私は恥ずかしい。

 

なんて思われてるか分からなくて、怖くて、もうどんな顔して会えばいいのか分からない。

だけど、普通を装うことはもう出来ない。

 

表では普通を演じてきたから、あなたたちの前では狂った姿を見せた。

それを受け入れてほしかった。

だけど、狂いきれなかった。

なんてことない人間だった。

だけど、いまさらどうやって普通を演じたらいいのか分からない。

 

狂ったように見せても、私の痛みなど大した事ないと分かっていた。

もっと苦しんでいる人がいて、力になりたかった。

好きになってほしかった。

 

私は狂いきれなかった。

人と比べたら恵まれていた。

だけど、なぜこんなに苦しいのか分からなかった。

 

私は認めてほしかった。

承認されたかった。

肯定されたかった。

好かれたかった。

ただ話がしたかった。

 

それだけだった。

 

自分を安売りしても何も残らなかった。

安く売ってるのだから利益は出なかった。

先行投資にもならなかった。

 

いまはもう、あなたの助けになる力も残っていない。

だけど、赦して欲しい。

私の存在が思ったより小さくあったとしても。

受け入れて前を向いて生きていくしかない。